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白血病の症状

白血病の症状は、前項「白血病の概要」で解説した「急性」か「慢性」か、「骨髄性」か「リンパ性」かによって、その種類や発生の時期が異なる場合があります。

急性骨髄性白血病(AML)の症状

急性骨髄性白血病(AML)の症状としては、

  • 脱力
  • 疲労
  • 食欲不振
  • 歯肉の腫れまたは変色
  • 鼻血、歯肉出血や皮下出血等の出血症状
  • 痛みや傷がなかなか治らない
  • 感冒様症状
  • 高熱
  • 骨や関節の痛み(特に肋骨と胸骨)

などが挙げられます。

これらの症状では、急性骨髄性白血病(AML)に特異的なものは少なく、血液・骨髄検査を行って診断を確認する必要があります。

診断までの期間が遅れるほど白血病細胞は増加して症状の強さがまし、脾臓や肝臓やリンパ節などに浸潤して様々な症状が現れるようになります。

急性リンパ性白血病(ALL)の症状

急性リンパ性白血病(ALL)の症状としては、

  • 感冒様症状
  • 発熱
  • 肺炎や敗血症
  • 貧血症状(倦怠感、めまい、ふらつき、動悸、息切れ、むくみ等)
  • 鼻血、歯肉出血や皮下出血等の出血症状
  • リンパ節腫脹
  • 肝脾腫
  • 頭痛や吐き気
  • 高熱
  • 骨痛や関節痛

などが挙げられます。

慢性骨髄性白血病(CML)の症状

慢性骨髄性白血病(CML)は、「慢性期」「移行期」「急性期(急性転化)」と進行していきます。

慢性期には症状がほとんどないため、健康診断で偶然に発見される場合が多いようです。

病期が進行し移行期から急性期になると、前記のような急性白血病と同じ症状が現れてきます。

慢性リンパ性白血病(CLL)の症状

慢性リンパ性白血病(CLL)も初期にはほとんど症状がなく、健康診断で偶然に発見される場合が多いようです。

少し進行してくると「倦怠感」や「食欲不振」、「寝汗を伴う微熱」や「体重減少」、「発熱」や「肺炎」といった症状が現れます。

発見されるのは、頸部や鎖骨上のリンパ節、腋の下や足の付け根のリンパ節の腫脹で病院を受診した場合が多いようです。

また、脾臓や肝臓の腫大や、丘疹や水泡など様々な皮膚症状も現れ、頑固なかゆみを伴う場合もあります。

その他に、白血病細胞が涙腺や耳下腺、顎下腺などの唾液腺で増殖すると、上まぶたや耳の下部、下あごが腫脹することもあり、このような状態を「ミクリッツ症候群」と呼んでいます。


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