「サイバーナイフ」切らずにがん治療
がん治療の主な方法には「手術治療」「化学療法」「放射線療法」があり、がんの三大治療法となっています。
今回紹介する「サイバーナイフ」は手術治療ではなく放射線治療の1つで、一般的な放射線療法の課題であった正常細胞へのダメージを極力少なくするために、腫瘍などの病変部にピンポイントに低線量の放射線を複数の方向から照射して集中させ治療する「定位放射線治療」と呼ばれるものです。
サイバーナイフ以前のタイプに「ガンマナイフ」と呼ばれる定位放射線治療がありますが、ネジで頭蓋骨に直接固定する必要があり、メッシュ状のプラスチックマスクで顔を覆うだけのサイバーナイフの方を選択することが増えています。
サイバーナイフは、複数の関節を持ったロボットアームによって1200方向から誤差1㎜以下という精度で照射が可能で、治療中に逐次撮影されるエックス線画像によって照射すべき病変部の位置が確認され、ズレが生じた場合でも自動的に修正や停止が行われる病変追尾機能があります。
また、サイバーナイフなら1日1回の大線量照射による治療も、何日かに渡って照射する分割照射もどちらも可能で、従来の放射線治療では治療終了までに最長2ヵ月が必要となるケースもあるのに対し、サイバーナイフの放射線治療は1~5回の外来で実施されるケースがほとんどです。
サイバーナイフの適応
ガンマナイフでは頭蓋内・頭頸部の腫瘍しか治療できませんでしたが、病変追尾機能があるサイバーナイフでは肺や肝臓など体幹部の腫瘍や、呼吸により動きのある腫瘍に対しても治療可能となり、治療装置の進歩と共に適応範囲は広がりつつあります。
サイバーナイフでの治療は、保険適用となる場合が多く費用負担も少なくて済みます。
ただし、体幹部の腫瘍では今のところ肺と肝臓の腫瘍に限られており、また体幹部腫瘍でのサイバーナイフ治療は、ごく最近に始まった治療のため施術症例の多い医師は少ないという状況です。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。
また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。