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軟部肉腫の生存率

肉腫(サルコーマ)のひとつ軟部肉腫は、脂肪組織や結合組織、神経や筋肉、血管やリンパ管などにできるがんで非常に種類が多く約100種類以上あります。

したがって、軟部肉腫全体でくくった生存率の広いデータはなく、「独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービス」が、アメリカのUICC/AJCC 2002年版での転移のない軟部肉腫1,503例(1982~2002年)に関して病期別に治療成績を求めた5年生存率1)を紹介しています。

軟部肉腫の病期別5年生存率 Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期
88% 76% 54%
5年無病生存率(再発、転移を認めない) 81% 66% 49%
  1. 5年生存率とは、治療を受けた人のうち5年後に生存している比率

またその他には、国立がん研究センター中央病院で1980年~2003年に診断、治療が行われた745例の悪性軟部腫瘍の腫瘍型別に生存率が公表されています。

◆悪性軟部腫瘍(組織亜型別)
(1980-2003、がん研究センターにて病理診断された全症例における)

病理亜型 症例数 5年生存率(%) 10年生存率(%)
横紋筋肉腫
194 34.4 27.5
脂肪肉腫
159 86 72.4
粘液型繊維肉腫
67 83.2 62.2
悪性線維性組織球種
53 46.7 36.4
滑膜肉腫
50 61.9 48.1
平滑筋肉腫
32 33.6 (-)
血管肉腫
30 15.4 (-)
悪性神経鞘腫
25 45.2 36.1
類上皮肉腫
25 40.1 26.7
骨外性ユーイング肉腫
21 50.4 37.8
線維肉腫
20 71.8 35.9
胞巣状軟部肉腫
20 83.3 55.6
骨外性軟骨肉腫
20 100 80
淡明細胞肉腫
16 36.5 7.3
骨外性骨肉腫
13 72.9 72.9
745

生存率はあくまでも集計データ

5年生存率や10年生存率について、できるだけ新しくて信頼できるデータを選んで掲載していますが、特に軟部肉腫ではその種類も多いことから、新しい統一的なデータはありませんでした。

ですから、自分の状況と照らし合わせてみて、もし生存率が低かったとしても決して悲観的にならず、担当医やご家族、セカンドオピニオンなどあらゆる方法を実行し、冷静に強い気持ちでがん克服に挑んでください。

軟部肉腫では、その種類や進行度によって、手術の他にも放射線療法や多種の抗がん剤治療などが行われる場合があり、その副作用も様々なものがあります。

漢方や機能性食品などには、がん克服や副作用の軽減に役立つものもありますので、ご遠慮なくご相談ください。


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