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軟部肉腫の治療方法

肉腫(サルコーマ)のひとつ軟部肉腫は、病期と腫瘍の悪性度によって治療法が決まり、主には手術が中心となりますが、悪性度が高い場合は、放射線治療や抗がん剤治療(化学療法)を組み合わせて治療を行います。

以下に、日本整形外科学会診療の「軟部肉腫の治療アルゴリズム」を参考に作成したフローを掲載します。

軟部肉腫の治療方法

上の図のステージ分類については、軟部肉腫のステージ分類を参照してください。

手術治療

軟部肉腫では、腫瘍を完全に取り去り再発を防ぐ目的で手術が行われます。

腫瘍の周囲には反応層と呼ばれる組織があり、この反応層にはすでに腫瘍の細胞が入り込んでいるため、手術の際これを一部でも残しておくと再発の危険が大きくなります。

したがって、反応層の外側で周囲の正常な組織を含めて大きく切除する「広範切除」を行う必要があります。

また、四肢の場合は「切離断術」が行われる場合がありますが、近年では患肢温存が手術の主流となり患肢切断は10%にまで低下しています。

大きく腫瘍を切除した後に、別の部位の皮膚、筋肉、骨、血管や人工血管を移植することで再建を行います。

また、リンパ節転移が疑われる場合には、リンパ節の切除(リンパ節郭清)が行われます。

放射線治療

放射線療法とは、腫瘍細胞に放射線を当てて傷害することで腫瘍を小さくする方法ですが、放射線治療単独で軟部肉腫を完治させることは難しく、治療の第一選択になることはありません。

放射線治療は、主に以下の目的で行われることがあります。

  • 手術で腫瘍の取り残しのおそれがある場合
  • 患者さんの希望で切除する範囲を縮小した場合
  • 手術前に腫瘍をできるだけ小さくして切除しやすくする場合
  • 再発を防ぐため
  • 手術ができない状態の場合

化学療法

化学療法とは、抗がん剤を用いて腫瘍細胞を死滅させる方法のことです。

悪性軟部肉腫の中には抗がん剤治療が有効だとされるものがありますが、悪性線維性組織球腫などでは抗がん剤の効果は極めて限られたものです。

軟部肉腫では、手術後の再発や微小転移を治療するために術前や術後に抗がん剤の全身投与を行う「補助的化学療法」が行われます。

また、肺転移巣やそのほかの転移巣の治療や、手術ができない場合などに化学療法を行うこともあります。

化学療法には、抗がん剤を静脈から点滴で投与し、血流に乗って全身に行き渡らせて腫瘍細胞を死滅させる「全身投与」と、腫瘍に血液を送っている動脈に直接抗がん剤を注入し、局所の腫瘍を死滅させる「動脈内投与」などがあります。

通常の全身投与では、数種類の抗がん剤を併用して投与します。

その他の治療法

悪性線維性組織球腫の治療では、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)以外にも、「温熱療法」や「免疫療法」「カフェイン併用療法」などが研究されていますが、治療法として確立したものではありません。

また、2012年11月に軟部肉腫の治療薬として分子標的薬「ヴォトリエント」が認可されました。

経過観察

治療を行った後の体調確認のためや再発の有無を確認するために定期的に通院します。

再発の危険度が高いほど、頻繁、かつ長期的に通院することになります。

悪性線維性組織球腫では肺に転移する危険性が大きいため、胸部のX線検査やCT検査を定期的に行うと同時に、切除部分からの再発を監視するために、必要に応じて原発巣の画像検査(CTやMRI)を行っていきます。


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