肺がんの生存率
がんの中で死亡者数が最も多いのが「肺がん」で、5年生存率も全種類のがんの平均よりも下回っており、「難しいがん」だといえます。
肺がんは大きく分けて「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」がありますが、小細胞肺がんは特に進行速度が速いことが特徴としてあげられます。
小細胞肺がんの場合、病期は進行に合わせて「限局期」と「進展期」の2つの分類が用いられますが、以下の、公益財団法人がん研究振興財団の「がんの統計 ’12」掲載の「全国がん(成人病)センター協議会加盟施設における5年生存率」では、肺・気管のがん全体でのステージ別5年生存率1)となっています。
肺がんのステージ | 全症例 男女計 | 手術症例のみ 男女計 | ||
---|---|---|---|---|
5年実測生存率2) | 5年相対生存率3) | 5年実測生存率 | 5年相対生存率 | |
ステージⅠ | 71.8% | 80.4% | 75.3% | 83.4% |
ステージⅡ | 37.9% | 43.1% | 48.3% | 54.1% |
ステージⅢ | 18.2% | 20.5% | 33.2% | 36.5% |
ステージⅣ | 4.2% | 4.7% | 10.9% | 11.9% |
計 | 36.1% | 40.5% | 62.4% | 69.1% |
- 5年生存率とは、治療を受けた人のうち5年後に生存している比率
- 生存率には「実測生存率」と「相対生存率」があり、実測生存率とは、死因に関係なく全ての死亡を計算に含めた生存率で、この中にはがん以外の死因による死亡も含まれます。
- 相対生存率とは、対象者と同じ特性(性、年齢、暦年、地域など)をもつ一般集団の期待生存確率より期待生存率を算出して、実測生存率をそれで除することによって、その影響を補正する方法です。
また、全国がん(成人病)センター協議会(全がん協)の集計では、腺がん、扁平上皮がん、小細胞がんに分けたものがあり以下に掲載します。
全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2001-2003年症例)より抜粋
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | 計 | 病期判明率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
気管・肺 腺がん |
87.0% | 40.2% | 22.4% | 5.6% | 51.1% | 96.6% |
気管・肺 扁平上皮癌 |
62.7% | 45.8% | 20.7% | 2.7% | 33.8% | 95.4% |
気管・肺 小細胞 |
51.4% | 30.5% | 22.5% | 4.0% | 17.8% | 95.4% |
気管・肺 再掲 |
80.4% | 41.4% | 21.4% | 4.9% | 40.6% | 95.3% |
全がん協部位別臨床病期別5年相対生存率(2001-2003年手術症例)より抜粋
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | 計 | 病期判明率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
気管・肺 腺がん |
88.5% | 51.1% | 38.6% | 14.7% | 78.1% | 97.7% |
気管・肺 扁平上皮癌 |
68.8% | 58.7% | 41.4% | 4.3% | 59.1% | 97.9% |
気管・肺 小細胞 |
54.9% | 40.3% | 44.5% | 14.4% | 46.2% | 95.8% |
気管・肺 再掲 |
83.5% | 54.5% | 38.3% | 11.6% | 70.4% | 97.5% |
5年生存率はあくまでも集計データ
この5年生存率を調べて、新しくて信頼できるデータを選んで掲載していますが、集計して平均値を算出しているにすぎません。
また、治療法や医師の技術、そして組み合わせなどは日々進歩しています。
ですから、自分の状況と照らし合わせてみて、もし生存率が低かったとしても決して悲観的にならないでください。
年齢や体力などによってがん克服の見込みは高くなりますし、何よりも治療効果には個人差があるのです。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。
また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。
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