肝細胞がんのご相談
長年に渡って、私は漢方薬局で相談業務に携わってきましたので、様々なお悩みや疾患の相談を受けてきました。
そして、現在も日々相談業務を継続しています。
そんな様々なご相談の中でも「がん」に関するものには、一段と気が引き締まります。
がんの治療方法は進歩していますが、それでも克服するのは非常に厳しい場合も多いという現実に向き合うからです。
たからこそ、私がサポートした患者さんががんを克服された時の達成感と込み上げる喜びもまた大きいのです。
そこで、このブログでも様々なご相談の中で印象に残ったことをお伝えしていこうと思います。
患者と医師の微妙な関係
今日は、肝細胞がんの患者さんからのご相談を採り上げます。
この方は、これまでに「動注化学療法(※1)」を2回受けられたのですが、効果についてよくわからないということでした。
よくお話を聞いてみると、数ヶ月前からアンモニア濃度が高い状態が続いていて、ときどき軽い意識障害のような症状があるようなのです。
これは、肝性脳症(※2)の疑いもあると思い、治療されているクリニックに確認するようアドバイスしました。
後日その方に「いかがでした?」と聞いたところ、
『ドクターから、「肝臓の機能が低下しているからです。」と言われただけです・・・』
とのこと・・・
ご本人は、それ以上聞けなかったようなのです。
がん患者と医師の関係というものは、ほとんどこんな感じで「微妙」なのです。
患者は担当医に嫌われたくないという気持ちが強く働きます。
ですから、妙に気遣い過ぎて聞くべきことも聞けない心理状態になってしまうのです。
医師も多忙で疲れている時などには、本意ではなくてもつい患者が聞き辛い態度をとってしまうことがよくあると言います。
しかし、この患者さんは聞いたことによってさらに不安な気持ちになったわけです。
私は、ご家族にもう一度聞いていただくことを強くすすめ、とりあえず肝臓の働きも助ける漢方をお渡ししました。
このような、がん患者と担当医師の関係には、家族の理解と助けがポイントになります。
- (※1)肝細胞ガン動注化学療法
- そけい部から カテーテルを入れ,肝動脈から腫瘍部に抗がん剤を直接投与することで, 薬剤を腫瘍に集中させるがん治療法。
- (※2)肝性脳症
- 肝臓機能が低下することにより、正常であれば肝臓で除去されるはずの毒物(アンモニア)が血液中にたまって脳に到り、脳の機能が低下する病気。
その後の経過
この方については、その後の経過を随時掲載していますので、以下もご覧ください。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。
また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。