食道がんの生存率
食道がんは、転移しやすく発見しにくく、さらに重要な臓器や神経と接しているため手術でのリスクも高く、手術による死亡が数%~10%と多いことから、「難しいがん」のひとつと言えます。
したがって、食道がんの生存率も全種類のがんの平均と比べると低いというのが現状です。
また、手術ができない進行がんの場合にはさらに厳しく、Ⅳ期の場合の生存期間中央値は1年にも満たないのです。
しかし、最近では人間ドックを受ける人も増えてきており、症状の無い早期の食道がんで発見されるケースも増え、検査法の精度や治療方法も進歩してきています。
以下に、公益財団法人がん研究振興財団の「がんの統計 ’12」掲載の「全国がん(成人病)センター協議会加盟施設における5年生存率」から、食道がんのステージ別5年生存率1)を抜粋しました。
食道がんのステージ | 全症例 男女計 | 手術症例のみ 男女計 | ||
---|---|---|---|---|
5年実測生存率2) | 5年相対生存率3) | 5年実測生存率 | 5年相対生存率 | |
ステージⅠ | 68.9% | 77.6% | 72.1% | 78.6% |
ステージⅡ | 40.0% | 45.5% | 49.2% | 53.9% |
ステージⅢ | 21.4% | 24.0% | 31.2% | 34.1% |
ステージⅣ | 9.5% | 10.5% | 21.9% | 23.7% |
計 | 34.4% | 38.7% | 44.0% | 48.0% |
- 5年生存率とは、治療を受けた人のうち5年後に生存している比率
- 生存率には「実測生存率」と「相対生存率」があり、実測生存率とは、死因に関係なく全ての死亡を計算に含めた生存率で、この中にはがん以外の死因による死亡も含まれます。
- 相対生存率とは、対象者と同じ特性(性、年齢、暦年、地域など)をもつ一般集団の期待生存確率より期待生存率を算出して、実測生存率をそれで除することによって、その影響を補正する方法です。
5年生存率はあくまでも集計データ
この5年生存率を調べて、新しく信頼できるデータを掲載していますが、それでも既に10年前後前のものですし、集計して平均値を算出しているにすぎません。
また、治療法や医師の技術、そして組み合わせなどは日々進歩しています。
ですから、自分の状況と照らし合わせてみて、もし生存率が低かったとしても決して悲観的にならないでください。
年齢や体力などによってがん克服の見込みは高くなりますし、何よりも治療効果には個人差があるのです。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。
また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。
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