不安が招いた後遺症・・・副鼻腔がん
以前、勤務していた薬局のお客様Sさんの話です。
男性で一人暮らし、性格が非常に几帳面で心配性の性格であるゆえに体によいと思えば何でも徹底的に追求される方でした。
今回のがん克服事例は、この性格が功を奏したのか、しなかったのか・・・
Sさんは人工透析をされていました。
透析患者のほとんどの方が糖尿病から腎臓が悪くなり透析をされるのですが、Sさんも元々腎臓が悪くて年齢とともに進行して人工透析をすることになってしまったようです。
Sさんの性格上、食事管理を徹底的にされ、週に3回受ける透析時間も3時間30分を超えたことはなかったとのことでした。
そのSさんが「副鼻腔がん」を患ったのです。
副鼻腔がんは50〜60代の男性に多いがんで、小さければほとんどの場合無症状です。
Sさんの場合も初期症状はなく、少し鼻に違和感が出てきて、鼻出血がたびたび生じだしてから初めて病院へいくと・・・副鼻腔がんと宣告されたのです。
一人暮らしということもあり、また性格も伴ってか不安感も大きくなるようで、手術をされる日まで度々の来店と電話をいただく日々が続きました。
私と話しをしていると不安も軽くなり安心されるようでしたが、お一人になるとまた不安感に襲われるのだとおっしゃっていました。
まあ、考えてみるとがんに罹れば誰でも不安になりますし、家族がいても同じかもしれません。
私は、手術をされても早く快復に向かうために、免疫力を高めて治す力を補い不安感を少しでも取り除くような健康食品と漢方薬をSさんに飲んでもらうようにしました。
入院中も幾度かお見舞いに行かせていただき、手術に対しての気持ちをやわらげ、自信を持っていただけるようなお話をさせていただきました。
幸いに、がんの状態は比較的軽かったので手術も無事成功し、その後の病理検査の結果で放射線治療をすることになりました。
そのころのSさんは、手術の成功もあってか落ち着いて前向きな感じで、電話の回数も減っていました。
そして、退院されて直後連絡がありました。
私は「退院おめでとうございます!」と言ったのですが、反応するSさんの声はなぜか沈んでいるのです。
どうされたのか?と、よく聞いてみると「放射線治療を自分から願って標準の倍してもらった。」とのこと。
私は「エッ!何で!そんなことを?」と聞いてみると、「回数を重ねることでがんが完全に消滅すると思った。」と言われるのです。
病院側には「もう大丈夫、これ以上すると皮膚にダメージが残る。するとしても、あと半クール。」と言われたそうですが、Sさんは皮膚のことよりがんのことが気になって、がんも手術できれいにとれたのに、どうしてもということでもう1クール放射線治療を受けたのでした。
やはり、顔の半分が赤くなりヒリヒリ感があって疼くとのことでした。
また、風にあたるだけで電気がビリビリと走り、ときには熱く痛みが出るそうです。
明らかに放射線による後遺症でした。
夜もあまり眠れず、痛み止めも効果が少なく、毎日泣く思いが続いたそうです。
1年が過ぎる頃から少しずつよくなってきたということでしたが、それでも氷を当てたり、ほぼ一日中それに神経を使う毎日を過ごされていたようです。
ときどき来店されるときも「辛くて、毎日がしんどい。」と話されていました。
手術をされて約5年が経過したころに「ようやく、しびれや違和感が7割くらい軽減された。」と聞きました。
Sさんは「もうこれ以上は無理みたいやけど、まぁこれくらいやったら辛抱しながらがんばるわ。」と話されたことを覚えています。
副鼻腔がんは、検査でも全く異常がなくほぼ寛解だということで、めでたしめでたしなのですが、不安感と几帳面な性格によって後遺症が少し残ってしまったのです。
でも、Sさんは自分を信じて結果が出たことに納得し、今も自信を持って自分らしく強く生きておられるようです。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
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また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。
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