糖尿病と亜鉛
今回は「がん」についてではなく、私が近年研究している「亜鉛」について最新の情報をお伝えします。
亜鉛はもともと、カルシウム、鉄、銅、マグネシウムと同様にミネラルとして、「栄養機能食品」の表示の対象となる栄養成分とされています。
栄養機能食品の表示の対象となる栄養成分は、人間の生命活動に不可欠な栄養素で、科学的根拠が医学的・栄養学的に広く認められ確立されたものです。
そして、亜鉛の栄養機能表示としては以下の3つが許されています。
- 亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。
- 亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
- 亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です。
また、独立行政法人 国立健康・栄養研究所によると、亜鉛の1日の摂取推奨量は、成人男性で12mg、成人女性で9mgとされています。
さて、今や誰でもがなりうる糖尿病は「現代病」とも言われていますが、その一歩手前の「糖尿病予備軍」も含めると、およそ2千万人にもなると言われています。
また、大人だけでなく子供の糖尿病も増えており、「生活習慣の悪化」が問題と考えられ、特に食事の問題が重視されています。
摂取しなければならないものが少なくなり、取りすぎてはいけないものを多く摂ってしまうような偏った食事の子供が増えてきているようなのです。
亜鉛は、前記のように「人間の生命活動に不可欠な栄養素」なのですが、特に食材から摂取しにくいもののひとつとして、厚生労働省も適切な摂取を呼びかけています。
また、以前から亜鉛不足によって様々な病気を生じることが研究され、発表もされてきました。
その亜鉛不足が生活習慣病まで引き起こすことのひとつとして、注目する研究結果が最近発表されました。
「糖尿病に作用する亜鉛の働き」として、理化学研究所、順天堂大学、慶応義塾大学、杏林大学が共同研究発表をしたのです。
その内容は、マウスおよびヒトを用いた研究結果から、インスリンと共に「膵β細胞」から分泌される亜鉛が肝臓でのインスリン分解を抑制することで、肝臓を通り抜けて全身に向かうインスリン量を十分に確保する新しい仕組みがあることを発見したということです。
健康体の方は、膵(すい)臓からインスリンと亜鉛が肝臓に送られます。
その時点でインスリンは、インスリン分解酵素によって約50%が破壊されてしまい、残りの約50%が血液中に残り糖の代謝に働いています。
この時に、肝臓に亜鉛が充分あれば約50%の分解に調節されています。
しかし、亜鉛が不足すると肝臓の中でインスリンは必要以上に分解されてしまい、血液中のインスリン量が少なくなり、糖が充分に代謝されずに血糖値が高くなります。
すなわち、亜鉛は肝臓でインスリンを分解する酵素の調節を行っているわけです。
したがって、肝臓での亜鉛不足は糖尿病を引き起こす原因の1つなるのです。
また、今回の発表以外にわかっている亜鉛の働きはとして、インスリンによる糖の細胞取り込みを促進する(インスリン受容体活性促進)働きがあり、不足するとインスリンが代謝機能を発揮する事ができずにインスリン抵抗性糖尿病を引き起こす事もあります。
このように、亜鉛不足が糖尿病に大きく作用することがわかってきたのです。
また、アメリカでは前立腺がんと亜鉛の関係についての研究発表も盛んに行われています。
ここでは、具体的な商品名は出しませんが、国内でも最高レベルの亜鉛食品がありますので、知りたいという方はご相談ください。
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