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がんリスクと血液型

4月10日の毎日新聞の記事に目が留まりました。

血液型:病気リスクに差 膵臓がんになりにくいO型

というタイトルです。

私個人的には、血液型で性格を分ける風潮があまり好きではありませんが、今回の記事の内容は、米国国立がん研究所が約10万人を8年間追跡調査したコホート研究の結果を論文発表したものだということで、比較的信頼性の高いデータだと考えます。

その具体的な概要は、

A、B、AB型の人はO型に比べ、膵臓がんになりやすく、O型に比べ、B型は約1.7倍、AB型は約1.5倍、A型は約1.3倍だった。

ということです。

この論文は2009年に発表されたものですが、その後この結果を裏付ける研究が米国の別の研究機関やイタリア、中国の研究でも明らかになったということです。

なぜ血液型によってこのような差が出るのかについての根拠は、血液型を決める遺伝子の働きが関係していると推測されているとのことです。

ただ、膵臓がん自体の罹患率は、人口10万人あたりほぼ10人と低く、あまり神経質になる必要はないと考えます。

そもそも、ABO式血液型は赤血球の表面に存在する「抗原」の種類によって分けられ、日本人の分布は大まかにA型が40%、B型が20%、O型が30%、AB型が10%だということです。

膵臓がんの他にも、O型は血栓症になりにくいとか、感染症のマラリアに強いという研究結果も発表されていますが、その根拠については同様によくわかっていません。

これらの疫学データを基に根拠が解明されて、がんなどの治療に役立てばいいですね。


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