抗体療法
がんの主な治療法として「手術療法」「化学療法」「放射線療法」がありますが、第4の治療法として「免疫療法」の研究が最近になって世界中で盛んになっています。
その「免疫療法」の中から「抗体療法」について解説いたします。
抗体療法
まず「抗体」とは、リンパ球のひとつB細胞が産生する糖タンパク分子で、特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して結合する働きをもち、「免疫グロブリン(Ig)」と呼ばれています。
抗体は主に血液中や体液中に存在し、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどや微生物に感染した細胞を抗原として認識して結合します。
そして、抗体が抗原に結合すると、その複合体を白血球やマクロファージといった食細胞が認識できるようになり、貪食して体内から除去するように働いたり、リンパ球などの免疫細胞が結合して免疫反応を引き起こしたりします。
近年になって、がんに特異的な抗原だけに結合する抗体(モルクローナル抗体)を作る方法が確立され、がんの抗体療法が進歩してきました。
人工的に体外で作ったモノクローナル抗体は、ある特定のがん細胞にだけ作用を及ぼすわけです。
また、がん細胞に特異的なモノクローナル抗体に細胞毒や抗がん剤あるいはアイソトープを結合させてがん細胞を殺してしまおうという治療(ミサイル療法)や白血病や乳がんに対する抗体療法も行われています。
さらに、がん組織にがん細胞を殺す作用のあるT細胞やNK細胞を集結させるため、T細胞やNK細胞とがん細胞の両方に対する抗体(双特異性抗体)なども開発されています。
現在すでに、乳がんなどに「ハーセプチン(トラスツズマブ)」や大腸がんなどに「セツキシマブ(エルビタックス)」が分子標的薬として使用されていますが、副作用などの問題もあり今後の進歩が期待されています。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。
また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。
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