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子宮頸がんの最新治療

子宮頸がんの標準的な治療については「子宮頸がんの治療方法」で解説していますが、この項では子宮頸がんの最新治療を紹介いたします。

子宮頸がんでは、通常は病期がⅠa1期の段階で子宮を残すことができない場合が多く、進んだ治療方法が待たれていますが、これと言った革新的な治療方法はまだないというのが現実です。

また、2010年に子宮頸がんワクチンに対して国の助成が始まり、2013年4月には予防接種法の改正により定期接種になり期待されましたが、副作用と疑われる接種後の長期的な痛みやしびれを訴える人が相次ぎ、たった2カ月で接種推奨の一時中止が決まりました。

ということは、子宮頸がんもやはり早期発見が重要だということですね。

期待されるロボット手術

2012年4月から前立腺がんの手術に手術支援ロボット「ダヴィンチ」を使ったロボット手術が保険適用となりましたが、子宮頸がんを含めた婦人科でのロボット手術は国内ではまだ数百例と少ないのです。

子宮頸がんでのロボット手術は、一般的にステージⅠb1期までに適応され「広汎子宮全摘術」が行われますが、手術後5日ほどで退院できます。

期待されるロボット手術

ロボット手術のメリットとしては、

  • 開腹することなく刺し傷4~5か所のみ
  • 手術後3~5日で退院できる
  • 出血が開腹手術の約20分の1と少ない
  • 術者は椅子に座ったまま操作できる
  • 3D画像で開腹手術と同じ感覚で手術できる
  • 骨盤内を15倍まで拡大できる
  • 手ブレもなく微細な血管縫合も容易である

などが挙げられます。

しかし、婦人科疾患に対するロボット手術は先進医療にもなっておらず、未だに自由診療で高額な医療費となるため、普及の障害となっています。

これは、すでに婦人科疾患で行われている「腹腔鏡手術」の進化形という見方に問題があるということです。

ロボット手術は、一定の研修と実践をこなせば術者による技術差は出ないのですが、「腹腔鏡手術」は高度な技術が必要とされるため一極集中してしまい、子宮頸がんでの「腹腔鏡手術」はまだ20%弱の普及率だということです。

このような現状が、子宮頸がんのロボット手術が保険適用とならないひとつの要因のようです。

メリットの多い子宮頸がんでのロボット手術が1日も早く保険適用となればいいですね。


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