胃がんの生存率
胃がんの死亡者は年々減少傾向にあるといわれています。
これは、約70%が早期胃がんで発見されるようになってきたことに加え、抗がん剤の有効性が高まっていることもあるようです。
胃がんのステージがⅡ期Ⅲ期では抗がん剤の「TS-1」の術後補助化学療法が標準治療として行われ、また術前補助化学療法の臨床研究も行われる場合があります。
公益財団法人がん研究振興財団の「がんの統計 ’14」掲載の「全国がん(成人病)センター協議会加盟施設における5年生存率」によると、胃がんのステージ別5年生存率1)は以下の通りです。
胃がんのステージ | 全症例 男女計 | 手術症例のみ 男女計 | ||
---|---|---|---|---|
5年実測生存率2) | 5年相対生存率3) | 5年実測生存率 | 5年相対生存率 | |
ステージⅠ | 87.2% | 97.8% | 88.3% | 100.0% |
ステージⅡ | 59.5% | 66.7% | 60.5% | 69.4% |
ステージⅢ | 43.8% | 49.1% | 44.8% | 50.7% |
ステージⅣ | 7.2% | 7.9% | 14.9% | 16.9% |
計 | 66.2% | 74.1% | 75.2% | 85.7% |
- 5年生存率とは、治療を受けた人のうち5年後に生存している比率
- 生存率には「実測生存率」と「相対生存率」があり、実測生存率とは、死因に関係なく全ての死亡を計算に含めた生存率で、この中にはがん以外の死因による死亡も含まれます。
- 相対生存率とは、対象者と同じ特性(性、年齢、暦年、地域など)をもつ一般集団の期待生存確率より期待生存率を算出して、実測生存率をそれで除することによって、その影響を補正する方法です。
また、1991年と古いのですが、日本胃癌学会が全国登録病院のデータを集計した
「定型手術施行時の5年生存率」では、胃がんの部位別ステージ別の5年生存率を公表しています。
定型手術(D2)*後のStage(胃癌取り扱い規約第13版)・部位別累積5年生存率(%)
+E* | U | M | L | Whole* | Total | |
---|---|---|---|---|---|---|
ⅠA | 71.4 | 88.0 | 95.1 | 93.0 | 100.0 | 93.4 |
ⅠB | 68.8 | 82.5 | 91.0 | 86.6 | 57.1 | 87.0 |
Ⅱ | 44.9 | 63.7 | 72.7 | 66.1 | 66.6 | 68.3 |
ⅢA | 33.7 | 44.6 | 57.0 | 53.0 | 17.0 | 50.1 |
ⅢB | 21.7 | 26.2 | 35.4 | 35.2 | 10.1 | 30.8 |
Ⅳ | 16.1 | 17.1 | 23.2 | 13.6 | 11.0 | 16.6 |
Total | 35.9 | 61.3 | 82.6 | 74.8 | 25.6 | 73.7 |
Whole:全領域(UML,MUL,MU,LMU)
D2:癌のある腸管に流入する血管(栄養血管)に沿ったリンパ節(中間リンパ節)も切除する定型手術
5年生存率はあくまでも集計データ
この5年生存率を調べて、新しく信頼できるデータを掲載していますが、それでも既に10年前後前のものですし、集計して平均値を算出しているにすぎません。
また、治療法や医師の技術、そして組み合わせなどは日々進歩しています。
ですから、自分の状況と照らし合わせてみて、もし生存率が低かったとしても決して悲観的にならないでください。
年齢や体力などによってがん克服の見込みは高くなりますし、何よりも治療効果には個人差があるのです。
また、わたしへのご相談もお気軽にお寄せ下さい。
ご自身やご家族やお知り合いが「がん克服」を模索しておられるようでしたら、ぜひ一度ご相談ください。長年の経験と実績を基にお役に立てるはずです。
がん克服事例
私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。
また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。
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