がんワクチン療法

がんの治療法には主に「手術療法」「化学療法」「放射線療法」がありますが、特に近年世界中で研究が盛んになっている「免疫療法」が第4の治療法として期待されています。

本項では、その「免疫療法」の中から「ワクチン療法」について解説いたします。

がんワクチン療法とは

「がんワクチン」とは、簡単に言うと、患者自身のリンパ球（キラーT細胞など）を活性化する製剤のことです。

がん細胞には正常細胞には無い成分「がん抗原」というタンパク質があり、このがん抗原タンパク質はがん細胞の細胞質内でペプチドに分解され、がん細胞の表面にがん抗原ペプチドとして発現されます。

このペプチドを免疫細胞が認識してがん細胞を攻撃するという人間本来の機能を利用してがんを治療しようというものです。

患者の体内にがん細胞があれば、免疫細胞ががん細胞に自然に誘導されているはずですが、その数と力（免疫力）が十分でないためにがんは増殖し結果的に患者に致命傷を与えます。

そこで、がんワクチン（がん抗原ペプチド）を人為的に投与することで、がん抗原ペプチドに特異的な免疫細胞を大量に誘導してがんを治療または予防するというわけです。

通常は、ワクチンの効果を高めるために「アジュバンド（免疫賦活剤）」と呼ばれる補助薬剤を併用しますが、このアジュバンドによりワクチンの効果に大きな違いが生じる場合があります。

がんワクチン療法の効果を更に強力なものにするため、腫瘍抗原ペプチドを提示する樹状細胞などの抗原提示細胞を用いた工夫や腫瘍に対する生体反応を増強する物質（BRM）を併用した治療、遺伝子治療との併用など様々な角度からの研究が進められています。

しかし、がんワクチン療法は臨床試験の段階のため、がんワクチン療法を希望する場合はそのことを十分考慮する必要があります。

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がん克服事例

私が実際に受けてきた相談事例をご紹介しています。

また重複しますが、「末期がんの事例」と「現在継続中の事例」もピックアップしました。