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有棘細胞がんの治療方法

有棘(ゆうきょく)細胞がんは、皮膚がんの中で基底細胞がんに次いで多いがんで、治療は外科的切除が原則ですが、高齢などで手術に耐えられない患者さんには化学療法や放射線療法などが行われます。

以下に、日本皮膚科学会の「有棘細胞癌の診療アルゴリズム」を参考に作成したフローを掲載します。

有棘細胞癌の診療アルゴリズム

*:再発例、組織学的に未分化、adenoid(acantholytic)、adeno-squamous、desmoplastic type、神経・血管浸潤あり、ClarkのレベルIV以上あるいは厚さ4mm以上、免疫抑制状態、放射線照射や慢性炎症が発生母地など。
**:原発巣、リンパ節転移に対しても適切な処置を検討する。
Fine Needle Aspiration:FNA/穿刺吸引細胞診(せんしきゅういんさいぼうしん)細い注射針をしこりに刺しサンプルを採り、その後、細胞を固定し染色し顕微鏡で診断。

外科的切除

有棘細胞がんは腫瘍だけを切除しても再発や転移をおこす可能性があり、外科的切除では腫瘍の周りの正常に見えるところを含めて最低限4mm離して切除し、高リスク群の場合は6~10mm離して切除します。

切除によって皮膚の欠損が大きくなった場合には、植皮術などの形成外科的な方法を行います。

所属リンパ節に転移がない場合は、予防的リンパ節郭清は原則的には行われません。

センチネルリンパ節生検は、症例によっては考慮されます。

Mohs(モース)手術

皮膚がんの外科的治療法の一つで、がん細胞を完全に除去するためにがん病変を層状に取り除いていき、がんを完全に切除できたかどうかを一層ずつ顕微鏡で確認する方法です。

Mohs手術はモース顕微鏡手術ともいいます。

凍結療法

有棘細胞がんでも、浸潤の浅いがんの場合は凍結療法が可能です。

液体窒素を使ってがん組織内の温度が-20~-50℃になるように冷やし、がん細胞を凍結壊死させる方法で、治療時や治療後の身体への影響の少ない方法なので、高齢の方や持病のために身体のぐあいの悪い方にも適した治療法です。

化学療法

化学療法は抗がん剤を使った全身療法で、がんが進行していたりなどの理由で原発巣の切除ができない場合に行われます。

また、有棘細胞がんは頭や顔、首など目立つ部位にできることが多いため、切除部分が少なくて済むように、手術前に抗がん剤でがんをできるだけ小さくしておくために行われる場合もあります。

放射線療法

有棘細胞がんは皮膚がんの中でも放射線療法がよく効くもののひとつで、合併症などで手術が選択できない場合に単独あるいは化学療法と併用で放射線療法が選択されます。

また、拡大切除ができない症例の場合は術前に腫瘍縮小効果を期待して行うこともあり、完全切除が困難な場合は術後維持療法としても行われます。

放射線療法にはいくつかの方法がありますが、有棘細胞がんの場合はX線や電子線を専用の器械を使って身体の外側から照射する方法が一般的です。

放射線療法は通常1回の照射が短時間で終わるため、通院しながら受けることも可能です。

また、がんのできている部位によっては、がん細胞が正常細胞に比べて熱に弱いことを利用した温熱療法を併用して、さらに治療効果が上がるようにすることもあります。

集学的治療

有棘細胞がんがある程度進行した場合は、外科的切除や化学療法、放射線療法などの全てを組み合わせて最も効果が上がるような集学的治療が行われます。


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